テーマ「壁を突破する」
- 2022.12.9
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- 所属:
- 赤とんぼ黒髪 介護部
- 職種・資格:
- 介護福祉士
- 名前:
- M. W
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―2022年 仁誠会フィロソフィー論文 優秀賞―
私は昨年育休から復帰し、初めて勤務する部署へ配属となった。
同じ介護という職種ではあるが、業務の流れや方法の違いに最初はとても戸惑った。そして慣れていくと「何故この方法をとっているのだろう」と疑問に思う事が増え、周りの職員に質問するようになった。その返ってくる答えの中で多かったのが「前からそうしていたから」というものだった。
私もその答えに違和感を感じつつ、どう取り組めばいいか迷っていたら上司から何度も指導を受けた。「目的意識を持って問題解決に取り組め。自分自身の考え方の視野を広げろ」今までやっていた方法を突然変える事に抵抗を感じていた事、長く勤務していた人に変な遠慮を感じてしまっていた自分を見抜き、的確な指導を上司は行ってくれた。指導を何度も受けている時には「もう嫌だ、自分には無理だ」と投げ出しそうになりたくもなったが、自分がどんな仕事をして、仁誠会でどういう存在になりたいか?という事を考えた。
「利用者さんへよりよい介護を提供したい。働いている職員もやりがいを持ち、楽しく取り組めるような環境を作りたい」という思いを再認識することができた。
私は主任という役割を任せて頂いており、思いを形にする為に変な遠慮や戸惑いは不要なのだ、自分の取り組む事はもっと高いレベルを目指して行動しなければならないのだ、と気付く事ができた。
それからはケアの内容でも検討が必要ではないか?という問題が生じた時には多職種で集まりすぐにカンファを行い、改善に向けて取り組むようにした。管理者として自分ひとりの意見では不十分な場合もあり、現場で勤務する職員の目線で考えた意見を重視したほうがいい場合もある、自分の足りない部分をきちんと受け止め、周りの意見を聞き入れられるだけの素直さも重要なのだと学んだ。
私は今まで誰か主任や科長がいる部署でばかり勤務してきた。自分も主任という役割を持っていたが、誰か頼れる人が一緒にいる事に慣れてしまい、向上心に欠けている部分があったと思う。そして7月より新たな異動があり、今までのような自分より管理ラダ―が上位の方が同部署にいない状況となった。
不安は尽きないが、これまで上司から学んだ事・多職種で連携する事・自分を過信せず、周りの人を頼る事…まだまだ不十分なところが多いが、沢山の学びを発揮して自分の思い描く主任像を体現出来るよう努力していきたい。
そして、私が今まで沢山の上司や先輩・同僚に助けられてここまで仕事を続けてこられたように、誰かの支えになる事ができるよう、少しずつでも成長していきたい。