自分に求められていること。私が思うコミュニケーションとは
- 2020.04.13
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- 所属:
- 仁誠会クリニック大津 技士部
- 職種・資格:
- 臨床工学技士
- 名前:
- 坂井 彩
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仕事をうまく進めていくには上司や後輩とのコミュニケーションは必要不可欠だと思う。私は普段から、「上司が自分に何を求めているのか」を意識して仕事にあたってきた。
ある日、上司に機械室に呼ばれ、機械室の床について「どう思うか?汚いと思わないか?」と問われた。機械室は透析液を作成する部屋であり、清潔が基本。大津では掃除は毎日するように義務付けていた。
確かに目に見えている部分、テーブルや機械、床はきれいに掃除されていたが機械の後ろ、見えない部分の床には埃が溜まりとても綺麗といえるような状態ではなかった。私は、「どう思うか?」という問いに「汚いと思います」と答えた。
この機械の裏側の状態には私も気づいていた。他の仕事もあり、手付かずで後回しになっていたのだ。だから上司に指摘された時、気になっていたのに取り掛かることをしなかった後悔と、自分の管理不足により、こんなことを指摘させてしまったという申し訳ない気持ちになった。
すぐに後輩達を呼んで、床を見せて「明日皆で掃除しよう」と提案した。その日のうちに一人でしてしまえばすぐに終わったのだが、上司との会話の中で、機械室は常に清潔にしていなければならない、そのことを技士全員に意識してほしい、皆できれいな環境づくりに取り組んでもらいたい、とそう教育することを自分には求められているのだと感じたので、一人でただ綺麗にするだけでは意味がないと思った。
次の日、皆で機械室の掃除をし、この日休みだった上司に報告するために掃除の様子を写真に撮った。翌日の報告でもいいと思ったが、朝から会えないのと、その日の内の報告をきっと喜んでくれるのが分かっていたので写真をつけてLINEで報告した。
上司から感謝の気持ちと喜びの返信が届き、私は自分に求められていることが実行できたこと、上司の考えを正しく汲み取ることができたことを嬉しく思った。今回、「機械室が汚いから掃除をしてほしい」ただそれだけのことであったが、私に求められていることは機械室の清潔を保つことはもちろん、その先の後輩への教育であることを感じ取ることができた。それは日ごろから上司が私に対し小まめにコミュニケーションをとってくれるからであって、私もそれに応えたいという気持ちがあったからである。これからも、上司とのコミュニケーションを怠ることなく、右腕と呼ばれる存在となるために、上司や後輩の考えを意識した働きをしていきたいと思う。