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透析患者さんの年末年始の食事管理

~ポイントを押さえておいしい食事を楽しみましょう~

今年も残すところわずかになりました。
毎年この時期は正月料理やパーティー料理など普段と食事の内容が異なるため、透析患者さんにとって食事管理が難しい時期です。今回は年末年始の食事で気をつけたいポイントについてご紹介します。

 

まずは、大皿料理の食べ方についてです。
年末年始は様々なイベントがあり、家族で集まり、オードブルなど大皿から料理を選んで食べる機会が増える時期です。

大皿料理の特徴

1. 好きなものを選ぶことが出来るが、みんなで分けて食べるため、自分が食べた量を把握しにくい
2. お肉やお魚、乳製品などたんぱく源の摂取が多くなりやすい

大皿料理の食べ方のポイント

1. 最初に食べる分を取り分けておく。
2. たんぱく源が多くなりやすいので料理の組み合わで工夫する。

例:クリスマス料理
チキンやローストビーフなど色々な種類を食べたい⇒1つ1つの料理を少量ずつとし、合わせて80g程度の量とする。
*サラダなどを付け加えてボリュームアップをすると満足感も得られます。

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寒くなると、温かい鍋物が食べたくなりますね。
鍋料理は水分はもちろんですが、塩分・カリウムも普段の食事より多くなりがちです。

鍋料理を食べる時のポイント

1. 週の中日(水・木)に食べ、週末を避ける
2. 腹八分目を心掛ける。
3. スープはできるだけ飲まないようにする。
4. 締めの麺や雑炊は食べない、水分量が多いため食べると体重増加に繋がる。
5. 鍋料理を食べる前後の食事は水分の少ないメニューで調整する。

*鍋料理を食べる日はスープなどの汁物を控える。

 

また年末と言えば年越しそばのように麺類を食べる機会もあります。

年越しそばを食べるポイント

1.かけそばを食べる場合、汁はできるだけ飲まないようにする。
2.トッピングのかまぼこやちくわなどの練り製品は、リンを多く含むものもあるので量に気をつける

*そばはご飯に比べリンが多く含まれる食品です。食べる時には処方通り、リン吸着薬も内服もしましょう。

 

最後におせち料理の食べ方について紹介します。
おせち料理は日持ちさせるため味付けが濃く、塩分や糖分の摂取量が多くなりやすいです。
また料理によってリンやカリウムを多く含むものもある為、注意が必要です。

おせち料理の食べ方ポイント

1. たんぱく質の多い食品や料理は量に気をつける
2. リンやカリウムの多い食材をしっかり把握する。(図を参照)
3. 前後の食事で塩分を控えめにする。
4. 手作りと市販品をうまく組み合わせる
5. 食べ過ぎないよう、はじめに1食分を取り分けてたべる。

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今年もコロナの影響で自宅で過ごされる方も多いかと思います。ポイントを踏まえ、上手に選んでおいしい食事を楽しみましょう。

お食事のことで気になる点があれば、お気軽に管理栄養士までお声かけください。

 

仁誠会クリニック光の森 宮原 穂奈美 (管理栄養士)