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サルコペニアについての勉強会

運動と栄養 勉強会クリニックながみねでは「動いて食べて、転倒と骨折を予防しよう! ~加齢と透析の影響を知ろう~」と題し、8月に勉強会を開きました。


皆さん、サルコペニアという言葉をご存じですか?「サルコペニア」とは加齢に伴い筋肉量が減ることをいいます。サルコは筋肉、ペニアは減少という意味です。

人は30歳頃筋肉量が一番多く、その後年1%づつ筋肉量が減ります。
例えば50歳の人は50-30=20で、30歳頃より筋肉量が20%減少していることになります。
中でも透析患者さんはサルコペニアになりやすいといわれています。その理由をまとめました。(スライド1:クリックで拡大)サルコペニア-1
サルコペニアの予防・対策として、食事療法、運動療法、口腔ケア、排便コントロール、睡眠・休養についてお話しました。今回は食事療法と運動療法の一部をお伝えします。食事療法では、良質なたんぱく質を含む食品の指標としてアミノ酸スコアを紹介しました。動物性食品である、魚・肉・卵・牛乳はアミノ酸スコア100です。牛乳にはリンが多いので、魚・肉・卵を優先的に摂るのがおすすめです。(スライド2:クリックで拡大)サルコペニア-2


運動療法では、自宅で手軽にできる運動を紹介しました。ウォーキングなどの有酸素運動よりも、筋肉を縮めて伸ばす運動(筋トレ)が効果的です。勉強会の中で参加者と一緒に実施した筋トレの一部を紹介します。(スライド3:クリックで拡大)サルコペニア-3
運動後、参加者から「これは“もも”にくる」「家でもできそう」などの声が聞かれました。体を動かしながら学ぶ勉強会で参加された方も楽しそうでした。
ながみねではサルコペニアの予防・対策に取り組んでおり、栄養科では外来透析患者さんの食事や服薬の状況を含め、日常生活の聞き取りをする予定です。ご協力をお願い致します。

仁誠会クリニックながみね 管理栄養士 江副眞由美