管理栄養士の視点から。血圧管理のポイントの1つ、減塩のススメ!
- 2020.12.7
- 仁誠会クリニック新屋敷 食事について
朝夕はひときわ冷え込むようになりました。寒くなると血圧が上昇しやすくなります。今回は管理栄養士の視点から血圧管理のポイントの1つ「減塩」についてお届けします。
―減塩するのはどうして?―
人の体液の塩分濃度は一定に保たれています。食塩をたくさん摂れば、体が水分を欲し、喉が渇いて水分を摂りすぎてしまいます。摂りすぎた分は尿として体外へ捨てますが、透析患者さんは尿の量が減るため、体内に塩分と水分が溜まりやすくなります。その結果、むくみや血圧の上昇を引き起こし、心機能を低下させる危険があります。「水分管理」が大事とよく言われますが、一緒に「減塩」することも大事なことなのです。
また血圧の高い状態を放置すると、血管や心臓に負担がかかり、脳梗塞や脳出血、心不全や動脈瘤などの病気につながります。
―1日の塩分の目安量―
皆さん日本人が1日にどのくらいの塩分を摂取しているか知っていますか? 1日に食品や調味料などから約10gの塩分を摂取しているといわれています。
透析患者さんの塩分の1日摂取量の目標:6g未満
―調味料に含まれる塩分量―
同じ調味料でも減塩タイプのものを選択することで減塩することができます。
―日本人は醤油でたくさんの塩分を取っている⁉―
醤油料理の頻度や組み合わせ、使い方を見直すことで減塩することができます。
―減塩の工夫―これからは鍋料理や汁物が恋しい時季になります。1日の中で重ならないように工夫して食べましょう。
今後も皆さんの透析生活をサポートできるように取り組んでいきます。食事のことでわからないことがありましたら遠慮なく管理栄養士までおたずねください。
仁誠会クリニック新屋敷 管理栄養士 宮原 穂奈美