医療ブログMedicalBlog

患者勉強会。9月のテーマは「カリウム」

仁誠会クリニック新屋敷 栄養科では、毎月テーマを決めて、勉強会を開催しています。
9月のテーマは「カリウム」。
秋は旬の果物がたくさん出回り、透析患者さんも果物を口にする機会が増える時期です。

今回は
①秋・冬の旬の果物や野菜に含まれるカリウムの量
②サツマイモの調理別のカリウムの量
③高カリウム血症の症状やカリウムが多く含まれる食品
について話しました。

秋の味覚のカリウム量
透析患者さんは、腎機能が低下しているため体の中の余分なカリウムを尿として出すことができません。
カリウムを摂りすぎると血中のカリウム濃度が高くなり、手足がしびれたり、脱力感や吐き気、脈が乱れたりなどの症状が現れます。また、この状態が長く続くことで心臓に負担がかかります。

カリウムは水に溶ける性質があります。そこで野菜は茹でこぼしや水さらしをし、食べるようにしましょう。果物のように水さらしができないものは1日の量を生と缶詰と合わせて50g~100g以内に抑えましょう。
ドライフルーツなど乾燥したフルーツや野菜は水分が抜けてカリウムは凝縮されているので要注意です。

仁誠会の栄養科では、管理栄養士がよりわかりやすいようにフードモデルを使って説明しています。患者さんは「毎年干し柿を作るけん気をつけなんね」「焼き芋が好きだけど焼いただけではカリウムが減らないのね」など真剣にメモを取っておられました。

調理法によるカリウムの減り方の違い
来月は、筋力を維持するための食事をテーマに勉強会を予定しています。
ご家族のご参加もお待ちしております。ぜひご参加ください。

仁誠会クリニック新屋敷 宮原(管理栄養士)