フットケア便り4. 正しい靴の選び方とはき方
- 2019.10.22
- 仁誠会クリニック大津 フットケアについて
靴を買う時どのような靴を選んでいますか?合わない靴は、歩きにくく、疲れを感じやすくなります。また、外反母趾やタコができるなど足を痛める原因になったり、足の形が変形してしまう原因にもなります。足だけでなく全身にも影響が出て、身体のバランスが歪んでしまうこともあります。正しく靴を履き足のトラブルを予防しましょう。
靴の役割
足を保護し、足の機能を補助する役割があります。靴は暑さ寒さから足を守るだけでなく、地面を歩くことで生じる衝撃や摩擦をやわらげます。
靴の選び方
ポイント1
目的別
仕事履き:自分の仕事はどんな作業が多いのかで選ぶ。
ウォーキング:動きやすいスニーカーなどのウォーキングシューズが適しています。
旅行:行先や交通手段を考える。旅行内容によって、ヒールなどのおしゃれ履きも予備として持っていきましょう。
おしゃれ履き:長時間、もしくは頻繁にデザイン重視のパンプスなどを履くと足はもちろん体を痛める原因となります。短時間であればハイヒールや多少窮屈な靴を履いてもさほど問題はありません。
普段履き:普段の生活を振り返り適した靴を選びましょう。長く頻繁にはく普段履きこそ足に合った良い履物を選びましょう。
ポイント2
靴のサイズ選び
①かかと
かかとの部分は適度に硬さがあり、なるべく隙間のない物を選びましょう。
かかとが抜けやすい靴は、不安定になりやすいので避けましょう。
土踏まずから踵にかけてしっかりフィットしている物を選びましょう
②足幅
自分の足幅よりも大きい靴を履いているひとが多いようです。
親指と小指の付け根の部分に靴が当たらないくらいだと、タコや靴ずれの原因となるので、自分の足幅に合った靴を選びましょう。(自分の足の一番広いところと靴の一番広いところが一致している)
③つま先
つま先部分は、なるべく隙間がなくぴったりとした靴を選びましょう。
甲に合わせて調整出来る紐付きタイプがおすすめです。
革素材は履き込むと素材が伸びるため、購入時は少し余裕があってもいいかな?と思うくらいが良いでしょう。ただ、馴染み方は靴の形や素材によって異なるので、あくまで目安として覚えておきましょう。
④靴のサイズ
自分の足の長さよりも5㎜~10㎜の余裕を持たせましょう。
実際の靴の長さはメーカーによって異なるので、試し履きをしましょう。
靴の中敷きを取り出して自分の足を置いて、サイズを確認しましょう。
⑤フィッティングは「夕方~夜」がオススメ
起きている時は、足が下になる為に血流が足に行きやすく、上半身に行きにくいために、起きて時間が経過すると、徐々に足がむくみます。
あなたの足はどのタイプ?
つま先の形
つま先の形は人によって異なります。
つま先の形は大きく3つに分けられ、それらに合った靴の形を選ぶ。
「エジプト型」
親指が一番長いタイプ。適した靴は「オブリーク」。小指に従って短くなるカーブの形
「ギリシャ型」
人差し指が長いタイプ。適した靴は「ラウンド」。靴のつま先部分に丸みがある
「スクエア型」
足の指の長さがほとんど同じタイプ。適した靴は「スクエア(フレンチ)」。靴のつま先部分が四角い形
ポイント3
靴の履き方
①靴ベラを使って履く。
無理に靴を履くと、踵の履き口部分が痛み、型崩れの原因となり、かかとのホールド性がダメージを受ける。
②靴ひもは、履くときに結びなおす。
靴ひもをほどいて靴を脱いでますか?面倒だから、靴ひもを結んだまま脱いで、次に履く時は靴ひもを結んだままの状態で履いて・・・。
足の状態はその日の体調や時間帯で変わります。さらに、一度結んだ靴ひもは、歩いたり、走ったりすることで、緩んだり状態が変化します。必ず靴ひもを結びなおしましょう。
③靴を履いたら、まずは“かかと”の位置を合わせる。
靴ひものある靴を履く前は、靴ひもは一番下まで完全に緩めましょう。
そして、足を入れたら、踵を床に「トントン」と落として靴のヒールカップにフィットさせます。つま先「トントン」はNGです。
④靴ひもは、つま先側から順に締める。
つま先側から一列ずつ順番に閉めましょう。この時に、あまりきつく締めすぎない事がポイントです。心地よいフィット感を感じられる強さを目安とします。
⑤靴紐を結ぶときは“つま先”をあげる。
最後に、靴ひもを結びます。この時、つま先を引き上げるようにして、足前部を浮かせながら結ぶのがポイントです。これは、つま先を下げて足裏全部を地面につけた状態で靴ひもを結ぶと、強く圧迫してしまうからです。
体を支えている足をサポートする靴は、目的に合ったものを正しく選択し足のトラブルを予防しましょう。
仁誠会クリニック大津 フットケア指導士 田浦 智美(看護師)