「サルコペニア」透析患者さんは危険度大⁈ サバ缶ご飯で栄養補給!
- 2021.02.26
- 仁誠会クリニック大津 食事について
仁誠会ではサルコペニア予防のための取り組みを行っています。今回は、管理栄養士の立場から、サルコペニアの原因の一つ、低栄養・食事についてお話します。
サルコペニアとは
加齢や疾患により、筋肉量が減少する事で、歩くスピードが遅くなる、握力の低下など、全身の筋力低下が起こる事をいいます。
透析患者さんが陥りやすい、サルコペニアの負のスパイラルとは?
①加齢、疾患による筋肉量の減少➡②活動量の減少➡③食欲の低下(お腹が空かない)➡
④低栄養状態➡⑤ますます筋肉量が低下➡⑥寝たきりなど
透析患者さんは体重増加を気にして、食事を減らしたりしていませんか?
体重コントロールのために食事量を減らしたり、食事を抜いたりすると栄養不足になり、サルコペニアの負のスパイラルに陥りやすくなります。
サルコペニアを予防するには?
サルコペニアの予防には、「適度な運動」と「バランスの良い食事」です。
バランスの良い食事とはどのような食事でしょうか?
①まずは主食、主菜、副菜の揃った食事で、バランスが良くエネルギーを確保できる食事。
②毎食、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質食品を取り入れた食事。
しかし、透析日は昼食の時間が遅くなり、夕食と近くなるから昼食を簡単に済ませてしまう、昼食をしっかり食べてしまうと夕食が入らないなど、3食食べる事が難しい方も多いのではないでしょうか?
そこで、タンパク質が豊富で入手もしやすい今流行りのサバ缶を使って、手軽にしっかり栄養補給が出来るレシピをご紹介します。
かんたんクッキング!満点サバ缶ご飯
<材料>
・米…1合
・サバ味噌煮缶・・1缶
・ごま油・・・小さじ1
・濃口醤油・・・小さじ1 ・お好みでいりごま、のりなど
<作り方>
①お米をといで、炊飯器に入れます。
②サバ缶の汁、ごま油、醤油を入れた後、水を1合のところに合わせます。
③最後にさばを入れて炊きます。
④炊き上がったら、お好みでごまを混ぜたり、のりなどをトッピングします。
※1合でお茶碗約2杯分です。1度に2~3倍量を作って、冷凍しておくといつでも食べられて便利です。
(お茶碗1杯あたりの栄養量)
エネルギー:353kcal、タンパク質:13.9g、カリウム212㎎、リン213㎎、塩分1.2g
※サバ缶の種類により、栄養量が変わる事があります。
仁誠会クリニック大津 荒木(管理栄養士)