透析患者さんのための食中毒勉強会
- 2019.06.18
- 仁誠会クリニックながみね 食事について
仁誠会クリニックながみねでは、各専門職による患者さん向け勉強会を定期的に行っています。
5/31(金)、6/1(土)は、栄養科と看護部が合同で『食中毒』の勉強会を行いました。
まずは栄養科から『食中毒の原因菌について』と『調理器具の消毒方法』について説明しました。
☆食中毒とは?
細菌やウイルス・自然毒・化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害です。
多くは、急性の胃腸障害(おう吐、腹痛、下痢などの症状)をおこします。
☆食中毒の予防対策として覚えていただきたいのは
『(菌を)つけない・増やさない・やっつける』の3点です。
①手についた食中毒の原因菌をキレイに洗い流す。生の肉や魚を使った調理器具は洗剤であらい熱湯をかける
②食品にあった保管方法で管理する。要冷蔵の物は購入後出来るだけ早く冷蔵庫に保管する。消費期限が過ぎたものは食べない
③お肉などは中心部までしっかりと火を通して食べること
食中毒というと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも発生しています。普段、当たり前にしていることが、思わぬ食中毒を引き起こすことがあるのです。以上の事をしっかりと守って食中毒予防をしていただきたいと思います。
看護部からは、食中毒にかかった後の説明をさせていただきました。
☆透析患者さんが食中毒で嘔吐・下痢を繰り返すと・・・
1.抵抗力が弱いので 重症化しやすい
2.嘔吐下痢が続くと脱水症状を起こしやすい ※水分制限をしているため
⇒シャント閉塞を起こす危険性が高くなる
「このくらい大丈夫」と食品・自分の症状を過信せず、人にうつさない・うつらない工夫が大切です!!
☆吐き気がある時は突然吐いて吐物で窒息する可能性があります、仰向けのまま寝ないように気をつけましょう
☆下痢・嘔吐が酷い時は脱水にならないよう、電解質が入った水分(ポカリ、OS-1など)を取り栄養の補給を十分に行いましょう。下痢止めは、病気の回復を遅らせることがあるのでまずは医療機関の指示をあおぎましょう
☆手洗い方法ですが、下の手の絵で色の濃くなっている部分は洗い残しが多い部分です
爪先、指の間など時間をかけてしっかりと洗うようにしましょう!
しっかり洗った後はきれいにすすいで、清潔なタオルで水気を拭き取りましょう
☆食中毒の症状が疑われる時は、まずはクリニックへご連絡いただきたいと思います
☆早い段階での適切な処置で症状は改善します。早めの連絡をお願いします
仁誠会クリニックながみね 布川 奈美枝(看護師)