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第4回 摂食嚥下 『舌』~痩せると舌は薄くなる~

  • 2021.02.22

4回目:『舌』~筋力が衰えると舌はうすくなる~ 内容:口腔機能、サルコペニア

自分の舌を念入りに見たことはありますか?

舌に口内炎(潰瘍)は出来ていませんか?
舌苔はありますか?舌苔の色は何色ですか?
舌の縁は凸凹していませんか?

舌は健康のバロメーターです。
胃や消化器管の調子が悪いと舌苔が出て、体が浮腫んでいると舌の縁が歯の形に凸凹になります。

舌は、舌の内部を走る内舌筋と、舌内部と下顎や舌骨とをつなぐ外舌筋とにより構成された筋組織です。
加齢などの原因によってサルコペニアが生じることで、舌にも筋肉量の低下と筋肉機能の低下が生じます。

舌は摂食嚥下において食塊形成や食塊の送り込みに重要な役割を果たしており舌のサルコペニアは摂食嚥下障害の一因となります。1)

加齢に伴う筋肉量の変化は筋繊維の減少よりは筋繊維の萎縮が主体であり、舌においても全身の筋肉と同様に見られ、舌も筋繊維の萎縮により薄くなります。
舌の厚みは舌の筋力と関係しており、加齢に伴う筋肉量の低下が筋力低下をもたらします。

第1回 摂食嚥下 ポイント 舌の筋力維持は口腔機能、摂食嚥下機能の維持にきわめて重要です。

・舌を口蓋に対して押し付けたり、舌圧子を用いて舌に負荷をかけましょう

このような訓練を補助する目的で訓練用具(ペコぱんだ®)が開発されています

・第3回~咀嚼~で紹介した「あいうべ体操」も効果的です

★ペコぱんだ®

引用・参考文献
1)老化と摂食機能障害 編著 藤本篤士 舌のサルコペニアより

次回は「軟口蓋・口蓋垂~大事なセンサー~」の予定です。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 永野トシ(看護師)