利用者さんの 行路
- 2022.12.12
- ケアセンター赤とんぼ
11月に開催された赤とんぼの「秋祭り」。利用者さんの作品が展示されていており、フロアーがいつもとは何か違う雰囲気が感じられた。どの作品も素晴らしいものばかりで、その力強さに魅了され、どなたが作られたのか、その方を知りたいと思った。そのインタビューをご紹介致します。
☆福田さん
始めたのは、30歳。武者絵から始めた。若い頃から興味あり、独学で始めた。3日、4日かけて書いていた。ケント紙に鉛筆でかいている。消しゴムは使えないので、一発勝負。夏は手汗で紙がしめるとかけない為、夏場の執筆は書けない。50歳までしていた。糖尿病になった事を機に、絵はかかなくなった。
近くの床屋さんが折り紙好きで、教えてもらううちに興味が出て、薔薇など折っていた。3年前に脳梗塞してからは折り紙もやめていた。
赤とんぼに来るまでは折り紙も見たくなかったが、だんだん意欲を取り戻し、今は折り紙を再び始め、時間のある時にしたり、赤とんぼの利用者さんに教えたりして、楽しまれている。
☆村手さん
書道は42歳から始めて40年。展示作品は、10年前に書いたもの。かかりつけ医の先生からも、何か一つ趣味があるといいと言われたこともあり、今も書道教室に通い、書道仲間との時間を大切にしている。
書道を始めたころは主人が働き、自分はお姑さんの世話をしていた。時間の合間に書道に行く事で息抜きができ、姑さんとも関係性が良好でした。今は主人の介護をしているため、なかなかできないが、今まで書道させていただいた主人への恩返しと思い、介護にも頑張れています。
週1回の利用ですが、穏やかな性格の村手さん。他の利用者さんとも和やかに打ち解けられており、利用時は体操にマシンを使ったりと体力維持・向上に努めていらっしゃいます。
☆相馬さん
作品展に出展したのは60代に書いた絵になります。絵を習い始めたころのものです。学校に15年努めてやめてから、すぐに育児や家事の合間にPTA活躍、町内のお世話、婦人会、子供会立ち上げたりとしていた頃、楽しみの一つで絵を描くことを取り組んでいました。
絵に描いた花瓶は、亡き友人と恩田焼きを買った時の花瓶です。震災でその花瓶は壊れてしまいました。なので、あの絵がとても大事な思い出になります。
日々衰えは感じていますが、赤とんぼに来て、ポールウォーキングに参加し銀杏が見に行けたり、体操できたりで、楽しく利用しています。週1回の利用の時は目一杯活動に参加しよう思っています。機械を使ったりしながら力が落ちない様に頑張っています。
赤とんぼのご飯も、野菜が沢山使ってあり、薄味だけど美味しくので、楽しみながら食べています。
週1回ご利用の相馬さん。歌も上手く、体操もとてもきびきび動かれ元気に利用して下さっています。
☆清崎さん
赤とんぼ入所している時に、「きめこみ」に出会いました。それがきっかけで、楽しくなり自分でキッドを購入して続けています。なので、20年始めて20年くらいになります。
順序を守りながら作成することや、最後のパーツを入れ込むのが大変ですが、出来上がった時の達成感・充実感があるので、楽しく継続できています。
自分は片麻痺で片手しか使えないから、自分がやりやすいよう工夫しながら行っている。この作品展に新しい作品を展示したくて、来年の干支のウサギを展示に間に合うように作成しました。家でも孫に教えながらしていて、孫も現在作成中。
赤とんぼ利用20年近くになる清崎さん。赤とんぼでも、片手でしているとは思えないほど、折り紙やミサンガなどの作成にも協力してくださっています。
―赤とんぼ通所リハビリテーション リハ科 M.T(理学療法士)―