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透析患者さんの リンの摂り方のポイント

~食べ物だけじゃない?  飲み物に含まれる落とし穴~

皆さん検査データでリンが高いですねと言われたことはありませんか?

リンは骨や歯を構成する成分の1つです。
通常、不要な分は尿として排出されます。しかし透析患者さんは、腎臓からのリンの排泄が出来なくなるため、リンの管理が必要になります。
血清リン濃度の管理目標値は3.5〜6.0mg/dlです。血清リン濃度が6.0mg/dl以上の高値が持続すると、下記のような合併症を引き起こすリスクがあります。

▶リンが高い状態を放置すると…

リンのコントロール リンのコントロール リンのコントロール リンのコントロール
骨がもろくなる 動脈硬化の進行 関節の痛み 体のかゆみ

 

検査の結果から食生活を振り返る際に意外と見落してしまうのが飲み物です。
これからの季節、温かい飲み物が欲しくなったり、年末年始の集まりなどでアルコールを飲む機会が増えますので、飲み物に含まれるリンの量を知って上手にリン管理を行いましょう。

▶嗜好飲料の賢い選び方  ※すべて100ml当たり

玉露入りお茶
約30mg

ほうじ茶
約1mg
コーラ
約16~30mg
甘酒
約20mg
おしるこ
約20mg
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炭酸飲料ではサイダーに比べてコーラに酸味料の成分としてリンが多く含まれています
玉露や抹茶入りのお茶はリンだけでなく、カリウムも多く含みます。
年末年始は食品からのカリウム摂取も多くなります。ほうじ茶などリンやカリウムの少ないものを選びましょう。

 

牛乳
約93mg
ミルクティー
約14mg
ミルクココア
約26mg
カフェオレ
約20mg
コーンスープ
約40mg
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嗜好飲料の中でも牛乳を含む乳製品にはリンが多く含まれます。
クリスマスケーキなどリンを多く含む製品を食べる際はストレートの紅茶などリンの少ない飲料を組み合わせましょう。
*オレンジジュースなど果汁飲料にはリンは多く含まれませんがカリウムを多く含みます。

 

※ビール以外はすべて100ml当たり

ビール(350ml缶)
約70~265mg
焼酎
0mg
ワイン
約10~15mg
ウイスキー
0mg
梅酒
約3mg
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ビールは低糖質・発泡酒などの種類にかかわらずメーカーによってリン量にばらつきがあります。
焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒の場合はリン、カリウムともに微量なので、お酒を飲む場合は焼酎やウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒を適量飲むようにしましょう。またアルコール飲料のおつまみにはリンが多く含まれる食品があります。

 

▶その他ポイント
●リン吸着薬は内服のタイミングが大切です。リンを多く含む飲料を飲む際は内服薬を摂取するタイミングにして、普段はほうじ茶などリンが少ない飲料にしましょう。
●年末年始はアルコールを摂取する機会が多くなる時期です。透析患者さんは水分の管理が必要です。アルコールも1日の水分量にカウントされます。

 

仁誠会クリニック光の森では薬剤師と管理栄養士が連携のもと、内服状況や食事相談の内容を共有し、患者さんが美味しく食べてリンのコントロールできるよう、日々のサポートに努めています。
食事のことでお困りの際はお気軽にご相談ください。

―仁誠会クリニック光の森 栄養科 H.M(管理栄養士)―