快食・快便・快眠をめざして
- 2021.12.10
- 仁誠会クリニック新屋敷 食事について
仁誠会クリニック栄養科では、今年度チーム活動のひとつとして「腸活」の取り組みを行っています。管理栄養士自ら、学習しながら実践して、患者さんや利用者さんやスタッフのみなさんへ情報提供しています。
~心と身体を元気に!「腸活」始めてみませんか?~
腸活とは腸内環境を整えて、腸が持つ本来の力を取り戻すことです。
人間の腸には、約100兆個の様々な細菌が生息しています。この集団を腸内細菌叢といいますが、植物が群生しているお花畑(flora)のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。
~理想的な比率は 善玉菌:悪玉菌:日和見菌 = 2:1:7~
腸内細菌は、大きく善玉菌・悪玉菌・日和見の3つに分類されます。
善玉菌:ビフィズス菌、乳酸菌、など
悪玉菌:大腸菌、ウエルシュ菌、など
日和見菌:腸内の善玉菌・悪玉菌の優勢な(多い)方に味方します
「腸活」で腸内善玉菌を増やして、善玉菌優位の腸内環境にして健康維持につとめましょう。
~腸活3つのポイント~
● 食事の工夫「発酵食品と食物繊維」を積極的に摂る
発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌などが多く存し、腸内善玉菌を増やし消化・吸収を助けたり免疫細胞を活性化させたりする働きがあります。ビフィズス菌などの善玉菌とそのエサになる食物繊維やオリゴ糖を一緒に摂ると、より効果的で健康を促進するといわれています。
発酵食品:納豆・味噌・ぬか漬け・キムチ・ヨーグルト
食物繊維:根菜類・豆類・芋類・キノコ類・海藻類
● 質の良い睡眠で自律神経を整えよう
「腸は第二の脳」と言われ、腸は脳と自律神経を介して、常に連携し合っています。「腸活」で腸内環境が整うと自律神経も整って、睡眠不足の解消、疲れやストレスの解消、便秘解消に繋がります。
● 適度な運動
筋肉を鍛えることで、血行が良くなり腸や脳に必要な酸素と栄養素が届きます。運動が難しいなら、朝と晩に大きく深呼吸をしたり身体を大きく伸ばしたり、お腹のマッサージを習慣化してもいいでしょう。
腸内フローラは一人ひとり異なっており、加齢などの様々な要因により日々変化しています。さらに腸内フローラを整えるには2週間程度同じ菌を摂り続けた方がいいという説があり、継続的に取り組むことが大事です。
まずは、毎日の食事を見直して、「腸活」の第一歩をはじめてみませんか?
仁誠会クリニック新屋敷 管理栄養士 稲葉扶紀子