スッキリ!イキイキ!便秘改善への取り組み ―第2弾―
- 2021.01.9
- ケアセンター赤とんぼ
赤とんぼ通所リハビリテーション科では、9月に栄養科と一緒に、利用者さん全員を対象にした便秘改善の勉強会を行いました。その勉強会後に個別に相談を受けた利用者さんを集め、少人数制の勉強会を開催しました。
2回目となる今回は、看護師・理学療法士・管理栄養士が、それぞれの専門分野を生かしながら腸内環境に大きく影響を与える自律神経について話をし、自律神経を整えながら腸内環境を良くすることで便秘改善を目指すことを目標に勉強会を行いました。
管理栄養士からは、前回の勉強会の復習、便通を良くする食べ物を食べているかの確認に続き、腸に溜まった便を出しやすくするオイルについて説明し、おやつの蒸しパンにかけて召し上がって頂きました。初体験に、皆さん恐る恐る口に運ばれていましたが、1口食べると蒸しパンの味が全く変わらないことに驚かれ、「味が変わらないので食べやすいし、何にでもかけて食べられ、お通じもよくなるのはいいね」と好評でした。
理学療法士からは、骨盤底筋群の筋力訓練を行いました。骨盤底筋群は膀胱・子宮・肛門を支えるように膜状の構造になっています。呼吸をしながら刺激をし、「息を吸う(吸気)」でお腹をできる限り膨らませ、骨盤底筋群がストレッチ(弛緩)している状態に。次に、おへそが背中につくようにお腹をへこませ、骨盤底筋群が閉まってる(収縮)状態に。この運動を繰り返し行うことで、骨盤底筋群が機能し、失敗を減らし、排便しやすくなる体になっていきます。実際に利用者さんのお腹を理学療法士が確認しながら練習をしていきました。皆さん、「難しい」「わからない」と言われながらも一生懸命取り組んでいらっしゃいました。
最後に看護師からは水分の話しをしました。水分は1日に1L~2L飲む必要があります。寝ている間に300㏄程の水分が体より失われます。なので、朝起きてすぐに水を飲むことが大切です。朝から水を飲むと自律神経が整い、腸も刺激され排便が促されます。水は常温や湯冷ましの物が体にストレスをかけずに良いとされています。量はコップ1杯(200㏄程度)が目安です。ただし、寝ている間に口の中の細菌が増え、便と同じくらいの数になると言われているので、うがいをしてから水分補給をするようにしましょう。
便秘で悩んでいる方を数名集めての勉強会だったこともあり、皆さんとても意欲的に話を聞いてくださいました。小人数ということもあり、発言しやすい環境だったため、質問も積極的に飛び交い、30分間の勉強でしたが、とても充実した時間を過ごせました。次回は「さらに自律神経を整えるために必要なこと」についてお話ししたいと企画しています。
皆さん、すっきり出して、快適でイキイキとした生活を過ごせるようになりましょう。
赤とんぼ通所リハビリテーション科 武富(理学療法士)