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第2回 摂食嚥下 口腔~お口の中はきれい?~

  • 2020.12.14

2回目:口腔  ~あなたの口の中はきれい?~   内容:口腔ケア

あなたは朝の歯磨きはどのタイミングで(起きてすぐ、朝食前or朝食後)しますか?口の中が汚れたままでは、味覚が感じにくく唾液も出づらく食事が美味しく感じられません。食前に口をキレイ(歯磨き・口腔ケア)にして食事しましょう。

せっかくの食事、美味しく食べましょう!
では、介護や医療の現場でいわれる口腔ケアとは何でしょう。
口腔衛生を保つための「器質的口腔ケア」と口腔機能を保つための「機能的口腔ケア」の2種類があります。

 

「器質的口腔ケア」とは・・・「お口の中をお掃除して清潔に保つ」ためのケアです。
いわゆる歯磨きですが、お口の汚れは歯についているものだけではありません。食渣(食べかす)がないとはいえ義歯がヌルヌルしているのは綺麗にはなったとはいえません。ブラシをあててキレイにしましょう。
また、定期的な歯科受診もお勧めします。歯科医師や歯科衛生士などの専門家に歯石・汚れの除去をしてもらうだけでなく、口の中から専門的なケアとアドバイスをしてもらいましょう。摂食嚥下 口腔ケア

 

「機能的口腔ケア」とは・・・「お口の機能を維持・向上する」ためのケアです。
噛む、飲み込む、話す、笑うなどのお口の働きをスムースにするリハビリです。身体リハビリがあるようにお口にもリハビリが必要です。代表的なものとして唾液腺マッサージや嚥下体操がありますが、発声やカラオケで歌唱することもリハビリになります。せっかくリハビリするなら楽しく実施したいですね。
摂食嚥下 口腔摂食嚥下 口腔

「器質的口腔ケア」「機能的口腔ケア」この2つの口腔ケアをもって効果が発揮されます。

 

第1回 摂食嚥下 ポイント 口腔ケアの目的は
  ・口の中を清潔にし潤いを保つ
  ・誤嚥性肺炎やインフルエンザ、歯や口の疾患を予防する
  ・粘膜ケアにより咳反射・嚥下反射を高める
  ・口腔機能を維持することで食べる、会話することを支える 

 

透析患者さんは、唾液の分泌機能低下や透析治療を行うことになった原因疾患が糖尿病の場合口の中が乾燥し、歯周病が重症化しやすいといわれています。また、歯周病は動脈硬化、心筋梗塞、心臓弁膜症などの心疾患にも影響があるといわれています。今からの季節、美味しく食事を食べるためにも、感染症予防のためにも、全身管理の為にも口腔ケア実施しましょう。

次回は「咀嚼~カミカミ、モグモグ~」の予定です。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 永野トシ(看護師)