「生きがい」「希望」「目標」を持った生活を支援
- 2020.07.28
~詩吟が好き。ずっと教え続けたい~
A氏は90歳代男性で詩吟教室の師範をやっており大勢の生徒を抱えていましたが、脳梗塞を発症してから左片麻痺となり動作が不自由になりました。そのうえ入院中に難治性疾患が見つかり、現在は定期的な化学療法が必要です。それが原因で日中は不活発となり昼夜逆転まで発展し生活に支障が出ていました。「こんなにきついなら死んでもよか」後ろ向きな発言も多くなりました。気分が沈み以前のような活気は感じられません。
A氏を励ますために詩吟教室の生徒たちは、詩吟のコンクールに誘いました。
会場に行くには、屋外を歩き、階段の昇り降りも必要です。訪問リハビリテーションで一連の動作練習を行いました。
当日は家族の付き添いで無事に参加することができました。コンクール参加を機にA氏に以前のような意欲が戻ってきました。日中は活発に過ごすようになり、今では趣味の植木や日曜大工までこなします。生徒さんの協力で詩吟教室も少しずつ再開しています。「詩吟が好き」「ずっと教え続けたい」。A氏の言葉です。
不自由さと倦怠感は続いていますが前向きな発言と笑顔が増えました。
赤とんぼ訪問看護ステーションは、ご利用者さんがどのような状況にあっても「生きがい」「希望」「目標」を持って自分らしく楽しい生活を送るために適切な支援を行っています。
赤とんぼ訪問看護ステーション 安藤(理学療法士)