大腿骨骨折後でも家で暮らせる支援をしてます!
- 2020.06.30
~住み慣れた自宅で生活したい~
A氏は90歳代女性。自宅で転倒してから大腿骨を骨折し手術を経て自宅復帰へ向けての準備をしていました。
入院中、心不全の悪化と誤嚥性肺炎で状態は急変し、急性期病院へ転院となりました。
「自宅退院はかなり難しい状況です」「飲み込む力も衰えていますので口からの食事も諦めてください」。
医師がA氏の家族に伝えた言葉です。
A氏「住み慣れた自宅でもう一度生活したい」。
A氏と家族の強い希望により自宅退院となりました。医師からは心不全と呼吸状態の悪化により悪い結果が起こるかもしれないと心配されました。
それでも本人の意思を尊重し、寝たきり状態ですが、家族は受け入れる覚悟をしていました。
家族の不安を減らすために往診医と看護師、リハビリスタッフ、介護支援専門員のチームが集結し在宅生活を支えます。
自宅退院後、最も心配されていたのは痰の貯留による呼吸状態悪化です。療法士は呼吸リハビリテーションを行いました。痰の出やすい姿勢や呼吸介助など家族指導が功を奏したようです。念のため痰の吸引機を準備していましたが1度も出番なく、今では部屋の隅っこで眠っています。
前のように歩くことはできませんが、介助で椅子に移って以前のように大好きな時代劇を観賞されています。
最も嬉しいことは食事が可能になったこと。何気ない生活ですが、嬉しそう。表情も穏やかです。
A氏「やっぱり、家が一番よかね」。
退院後4か月、大きなトラブルはなく現在は、自力で椅子に移る練習を行っています。
利用者や家族の笑顔が増えるよう今後も在宅支援に尽力していきます。
訪問看護ステーション 安藤(理学療法士)