2019年度 フィロソフィ論文入賞作品のご紹介.その1
- 2019.11.4 | お知らせ
仁誠会では、「心ひとつ」の理念の浸透のため、毎日その日の指針となるフィロソフィを制定しています。
このフィロソフィの中から、自分が取り組んだ事を論文にまとめ、年一回全職員の中から最優秀賞1名、優秀賞若干名を選び表彰しています。
2019年度は、最優秀賞1名、優秀賞3名、特別賞1名の受賞です。
今回は、第1回目として最優秀賞を受賞した論文をご紹介いたします。
テーマ【チャレンジ】
仁誠会クリニックながみね 臨床検査技師 前川奈々美
私は仁誠会に入職して4年目になります。1、2年目は准看護学校に通っていたため、臨床検査技師としても透析室のスタッフとしても自分の中で何もできないと思って、何にもチャレンジしなかったし、チャレンジしてもどうせできないと思っていました。それがとても悔しい気持ちもありながら、迷惑をかけることも嫌だったので何もしませんでした。
3年目、准看護師免許を取得してやっと透析業務に関してできることが増えました。なので、自分の中でこの1年間の目標を「なんでも笑顔で頑張る」に決めました。准看護師免許取得後から、自ら進んでチャレンジしたこと、チャレンジする機会を頂いたことがたくさんありました。
自ら進んでチャレンジしたことの中で一番のチャレンジは穿刺とエコー下穿刺です。准看護師免許取得後すぐの4月から穿刺を開始し、エコー下穿刺の練習も徐々に開始しました。穿刺を始めるまでは勤務終了後の多くの時間を使って模擬血管での練習を重ねていましたが、出来なさに辛くなることもありました。でも実際に穿刺を始めていくと、多くのスタッフの協力で安心して患者さんへ穿刺ができました。
たくさん穿刺の経験を積みたいからと穿刺の予約もさせて頂きました。でも、壁にぶつかることがたくさんありました。最初は失敗をどうしたら成功に変えられるのかが全く分からなくて、考えても考えても穿刺に関しては解決しませんでした。だからその度に穿刺のコツを相談し、忙しい中でも話を聞いて頂きました。その話は私の中で驚きの連続で、多くの知識を得ることができて、また頑張ろうとやる気が出ました。そして、今では患者さんから「痛くなかった、上手」の言葉を頂ける機会も増えて、それがとても嬉しく、その言葉を患者さんから聞きたいがためにどうしたら無痛穿刺に近づけるのか考えながら穿刺しています。
エコー下穿刺に関しては、「検査技師だからエコー下穿刺はすぐにできるよ」と言われ、それがすごくプレッシャーでもありましたがその言葉を超えるくらいの技術を身につけようと努力しました。エコー下穿刺を始めると前よりも穿刺に関して褒められる機会が増えました。これも指導してくださったスタッフのおかげです。このように、自ら進んでチャレンジしたことでも多くのスタッフの協力や助言がなければ成功できないことばかりでした。
さらに、チャレンジする機会も自分が驚くくらいにたくさん頂きました。患者さん向け勉強会、スタッフ向け勉強会、仁誠会内研修会発表、サンクスギフトプロジェクトメンバー、新人専門研修講師など、自分の中では自分の能力を超えている内容でした。1、2年目に任せて頂いた仕事が少なかったためどれも任せて頂けたことがとても嬉しく、完璧にこなして期待を超えたいという思いでした。どれも初めてのことだったので知識面でも進め方でも不安なことばかりで、1人では任せて頂いた仕事を上手に進めることができず、出来ない自分が嫌でしかなかったです。
そのとき先輩や上司が「大丈夫?いつでも相談して、時間管理が難しくなったら無理せずに言って」など、その時の私にとって救いの言葉をかけて頂きました。時間がない中でも私の相談をたくさん聞いて頂いたおかげで、任せて頂いた仕事はどんどんこなすことができ、自信を付けることも出来ました。
一つの仕事にチャレンジするときはその仕事の成功に至るまでの過程が何よりも辛いこと、成功すると充実感と自分に自信が持てることを知りました。そして、1人ではなく多くの方の力を貸して頂くことで成功に近づくと分かりました。
このように准看護学校中の1、2年目のときには透析に関することが何も出来ずに迷惑をかけ、卒業後もたくさんのスタッフの力を借りなければ仕事を達成できず、多くの迷惑をかけてきました。その中でも多くのことにチャレンジをできている環境がありがたく、自分でも自分の成長を感じることができています。今の自分には力不足のことが多く何をするにも多くのスタッフの力が必要であることが現状です。なので、今は遠慮せずに多くの方の力を借りて成長していきたいです。そして、数年後には後輩に私がして頂いたことができる先輩になっていきたいです。
仁誠会で准看護学校に通いながら過ごした時間、准看護師免許を取得してからの時間と両方の時間で学んだことは自分の人生の中で大きなものであると思っています。やっと少しずつ臨床検査技師としても透析室のスタッフとしても、仁誠会やクリニック光の森に貢献できるようになってきたと感じています。
10月からは初めての異動となり、不安でしかありませんが、ながみねでは光の森で自信を付けたことを精一杯発揮して、さらにそれの成長と新しい部分での成長を合わせてパワーアップした人を目標にしていきます。そして、これからも笑顔で多くのことにチャレンジしていきたいです。
最優秀賞を受賞して・・・
フィロソフィ大賞の話を頂いたとき驚きが大きかったですが、とても嬉しかったです。受賞できたのはたくさんの方のおかげであり、感謝の気持ちで一杯です。これからも笑顔で頑張り、大賞に相応しい人であり続けたいと思います。大賞に選んで頂きありがとうございました。